交通事故時の弁護士特約利用について

交通事故に遭ってしまったら、まずは保険の契約書を確認しよう!!
弁護士特約がついていたら、どんどん利用しよう!!

「弁護士特約」「権利保護保険」(保険会社によって名称が異なります)とは、弁護士費用(着手金・報酬・実費)が保険会社から支払われるというものです。弁護士特約は自動車保険のオプションとして付けることができるものなので、自分の保険契約を確認してください。

※弁護士特約がついている場合、被害者側でも、簡単に言えば、事実上「無料」で弁護士に対応を依頼することが出来るようになります。

※条件や上限金額があるので、利用前に必ず保険会社へお問い合わせ下さい。

※少額な請求の場合、特約を利用することで、メリットが高くなります。

交通事故に遭った場合、加害者側には「示談代行」という制度があり、保険会社が示談交渉を代行してくれて、裁判になっても保険会社の選んだ弁護士がしてくれます。しかし、被害者側には「示談代行」はないので、自分で保険会社と話をして手続きをしなければならず、自分でできなければ自費で弁護士をつけなければいけません。

事故に遭って、治療や仕事、家事育児など、被害者の方が大変な状態なのに、被害者は自分で対応しなければいけない。専門的なことは分からないし、精神的にも落ち込んでいるところに、プロである保険会社と交渉するのは、大きな負担です。そのようなときに、弁護士特約があれば、費用を気にせずに、弁護士に頼むことができるので、是非利用していただきたい特約です。

弁護士に委任すると、精神的・事務的なわずらわしさを減らすほかに、受け取ることができる賠償額が増えることが期待できます。保険会社は、自社の基準で賠償金額を決めてしまいますが、裁判になれば認められる賠償額より少ないのが殆どだからです。そのため、弁護士が入って交渉したり、裁判を行うことで賠償金額が増える可能性があります。一般的に重大な事故(重い障害が残ったり、入院期間が長い等)ほど、その差は大きくなる傾向にあります。

後遺障害の等級や過失割合などの根本的な点で争いがない場合でも、金額は変わります。特に争いもなく、短期間の話し合いで済んだ事案でも、賠償額が大幅に上がる例があります。後遺障害が重い事案で、特に争いがないのに1000万円以上金額が変わった例もあります。事実関係(信号が青だったかどうかなど)に争いがなくても、弁護士が入ることで賠償金額が大きく変わることがあるのです。

弁護士特約が利用できれば、「弁護士費用を考えるとお金は戻ってこないのと同じではないか」ということを考えずに依頼することができます。また、弁護士特約では相談料も保険会社から出ることが多いので、弁護士特約が使えるのであれば、相談だけでも積極的に使うのがお勧めです。

保険会社の弁護士特約をご利用される場合には、ご予約時もしくはご相談時にその旨を当事務所にお知らせください。